管理栄養士が選ぶ!ムース食に向いている食材&料理ランキング(その1)
管理栄養士が選ぶ!ムース食に向いている食材&料理ランキング(その1)
監修:管理栄養士 髙﨑
美幸 先生
制作・編集:メディバンクス株式会社
噛む力や飲み込む力が低下した人に喜ばれるムース食。ミキサー食とは異なり、やわらかくても形のあるムース食は、見た目や彩りが食欲をそそるので、多くの方が取り入れている食事形態です。
でも、ムース食を作ったことのない人は「作り方もわからないし、手間がかかりそう…」また、ムース食を作り慣れている人は「いつも同じような料理になってしまう…」そう感じることはありませんか?
今回は、介護食に詳しい管理栄養士へのアンケート結果※をもとに、ムース食に向いている食材や料理をランキング形式でご紹介します。どんな食材ならムースにしやすい? おいしくできる?──そんなお悩みのヒントにしてください。
1.ムース食づくりに悩んでいませんか?
ムース食づくりに必要な視点
ムース食づくりにチャレンジしたことのある人からは「仕上がりが水っぽい」「かたくなってしまった」「水分が多く、十分に栄養が摂れない」「うまくなめらかにならない」「形づくりが難しい」「時間がかかる」といった声が聞かれます。
その原因は、決して作り方だけにあるのではありません。実は、ムース食にしやすい・しにくい食材や料理を知らないための失敗が意外と多いのです。
ムース食にしやすい食材と料理
ムース食づくりには最適な食材やメニューがあります。次のようなことに気を付けて選んでみましょう。
●食材の繊維が少ない
ミキサーにかけやすく、なめらかな食感に仕上がります。
●適度な水分がある
余分な水分を足さずにミキサーにかけられるので、味も薄まりにくく、加水により栄養素が失われる心配も
ありません。
●裏ごしやミキサー加工後に成形しやすい
かたまりにしやすい食材なら、見た目も食欲をそそるムース食を作ることができます。
2.管理栄養士が選ぶ!ムース食におすすめの食材・メニューとは
専門家が選んだベスト3
介護食の専門家である管理栄養士たちは、ムース食を作る際に、どんな食材やメニューを薦めるのでしょうか。管理栄養士の目線で選んだベスト3をピックアップしました。理由も併せてご覧ください。
■食材編
第1位:豆腐
理由
・いつでもどこでも手に入りやすく、加工しやすい
・たんぱく質が豊富
・味にくせがないので色々な味付けにしやすい
第2位:肉(鶏肉・豚肉・牛肉)
理由
・たんぱく質が豊富
・ムース食にしても、歯ざわりが常食のように感じる
・加工しやすい
第3位:魚
理由
・たんぱく質が摂りやすい
・口当たりがよく食べやすくできる
・種類にバリエーションがある
1位~3位のどの食材も食べやすく作るコツは、「十分に加熱して柔らかくし、なめらかなペースト状にしておくこと」「ゲル化剤※の量を適切に量ること」です。
肉を使うときは、種類よりも部位に気をつけてください。例えば、冷やす料理は脂が多いと固まりやすいし、温めて食べるなら脂があったほうがなめらかに仕上がります。
※ゲル化剤……食品をゼリー状やムース状に固めるための食品添加物
■メニュー編
第1位:肉じゃが
理由
・食べ慣れている昔ながらの和食
・野菜と肉を一緒に摂れる
・肉、じゃがいも、にんじんが素材ごとにペーストにしやすい
第2位:茶碗蒸し
理由
・手軽に作りやすい
・出汁で和風に、コンソメで洋風に、という具合に、味に変化をつけやすい
・口当たりがよく、食べやすい
第3位:煮魚
理由
・煮汁ごとミキサーにかけられ、作りやすい
・魚だけが使われるので、見た目が変わりにくい
1位の肉じゃがは、病院などでもよく提供されますし、3位の煮魚も作りやすいので、妥当な順位といえそうです。2位の茶碗蒸しは、ご家庭で作るときは出汁の量に注意が必要です。料亭で出てくるようなとろとろの茶わん蒸しは水分量が多すぎて、固まった卵と出汁の2層になりがちなので、食べにくくなるおそれがあります。やわらかければよいというものではありません。食べる人に合ったかたさを加水量で調節するようにしてください。

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