はじめての手作りムース食(その2)

はじめての手作りムース食(その2)

~まずはここから、基本のレシピ~

監修:管理栄養士 伊藤 清世 先生
制作・編集:メディバンクス株式会社

3.ムース食を上手に作るには


手作りムース食のコツあれこれ

①水分量には気をつけましょう
食材と水分の比率を1:1以上にすると、味も栄養も薄まります。攪拌する際に水分を多く入れるとなめらかになりやすいですが、味も栄養価も元の食材よりも大幅に減り、ゲル化剤をたくさん使うため味も変化してしまうため、見た目はよくても食べてもらえない、なんてことになってしまいます。
まずは、食材:水=1:0.5くらいの割合から始めて、ミキサーがよく回る量に調節してください。もともと水分量の多い食材(豆腐やだし巻き卵、缶詰の果物など)はそのままでも攪拌できる場合があります。

②なめらかになる食材を上手に使いましょう
でんぷん類(ジャガイモやサツマイモなど)は、水分だけなく油脂も加えるとよいでしょう。例えば、ジャガイモにマヨネーズやマーガリンなどの油脂を加えて撹拌し、それからお湯を加えるとなめらかに仕上がります。
また、魚や肉などのパサパサしたものには、豆腐、はんぺん、とろろなどを加えると食感がよくなります。

③「攪拌」と「加熱」でしっかり固めましょう
ゲル化剤は「しっかり攪拌」「しっかり加熱※」が基本です。攪拌は1分以上行いましたか?加熱が必要な場合、指定された温度まで温めていますか?また、計量ミスが原因のこともあります。
失敗には必ず原因がありますので、もう一度ムース食の作り方を見直してみましょう。繰り返し挑戦したり、管理栄養士などの専門家にコツを聞いてみてくださいね。

※加熱が必要なゲル化剤の場合

風味や見た目をアップさせるには

ムース食は、そのままでも十分ですが、ちょっとした工夫でさらにおいしそうな見た目になり得ます。簡単にできるアイデアとしては、パセリ粉、青のり粉などをふりかけて緑を添える、ゆかりや桜でんぶ、海苔の佃煮、梅のペーストなどをトッピングする、などがあります。
食事の見守りができる状況でしたら、大葉を魚のムースの下に敷いたり、パセリを添えたりすると彩りや香りがよくなります。ただし、食事の様子を見ながら適宜取り除いてあげましょう。
また、柚子や生姜の風味をきかせた“あん”をかけてもよいと思います。カレー粉やケチャップを加えるなど、あんを使えば食べ慣れたご家庭の味を再現しやすいのもメリットの一つです。

家族の手料理はおいしいものです

病院や施設で提供されるムース食や、レシピ本の介護食がとてもおいしそうなので、家でもぜひ再現したい。そう思って取り組んではみたものの、うまくいかなかった……というのはよくある話です。しかし大切なのは「見た目にこだわりすぎない」こと。まずは簡単な1品から始め、ハードルを上げすぎず手軽にできる方法で取り組みましょう。
また、疲れているときや忙しいときは市販の介護食に頼ってみてはいかがでしょうか。家庭の食事は作る人も食べる人も苦労や苦痛がないことが大切です。家族が一生懸命作った手料理や準備してくれたものは、介護されるご本人にとっても心と体の支えになります。

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