ムース食の5大メリット!(その1)

ムース食の5大メリット!(その1)

~高齢者の心と体に優しい食事~

監修:管理栄養士 稲山 未来 先生
制作・編集:メディバンクス株式会社

食事が思うように食べられなくなってきた。よく噛めない、飲み込みにくいといった悩みを抱える高齢者、要介護者の方に、ぜひ取り入れてみていただきたい食形態のひとつ「ムース食」。最近では病院や高齢者施設だけでなく、一般のご家庭でも利用されることが増えてきました。今回は「ムース食」について、具体的にどんな点が魅力なのか、その特長をご紹介したいと思います。

1.介護の現場で活躍するムース食


「食べやすい」だけではない介護食の優等生

ムース食とはどんな食事のことか、まず簡単にご説明します。本記事をはじめ一般的な考え方でのムース食は、調理された食事をなめらかに裏ごしをしたり、ミキサーでペースト状にして、それにゲル化剤(※)などを加えて再成形した食形態を表します。形はありますが、歯がなくても歯ぐきや舌でつぶせるぐらいやわらかく、その名の通りデザートのムースのような食感です。
介護の現場でムース食が利用しやすい理由は、食べる機能が衰えた方であっても飲み込みやすいこと。そして見栄えがよいこと。これは食べるご本人にも食べさせる介護者にとってもうれしいポイントです。
介護する方、される方のどちらにも望ましい特性を備えたムース食は、介護現場と相性のよい食形態であるといえます。

※ゲル化剤……食品をゼリー状やムース状に固めるための食品添加物。

病院、施設から在宅介護まで幅広く

病院や高齢者施設では、主に看護師、介護士などの専門職員が食事の介助にあたりますが、目配り、気配りのプロとはいえ一人の要介護者につきっきりというわけにはいきません。
このような施設での食事で注目されているのがムース食です。まず、飲み込みやすいので誤嚥の予防につながります。また、スプーンですくいやすい、見た目がよいなどの理由から、食べてもらいやすいという声も聞かれます。ムース食のこれらのメリットは在宅介護での食事でも助かることが多いため、一般のご家庭でも取り入れられるケースが増えてきました。

2.ムース食の5大メリット!


ムース食が施設やご家庭で喜ばれている主な理由を、5つのメリットとしてご紹介します。

①飲み込みやすく、食べやすい!
●歯がない方、噛む力や飲み込む力の衰えた方でも食べやすい。
●口の中でばらけにくく、まとまりやすく、のどへ送り込みやすい。
●飲み込みやすいため、誤嚥予防につながる

②食欲を誘う、見栄えのよさ!
●形があるのは大きなポイント。型などで成形もできる。
●本来の料理に見た目を近づけることもできる。
●盛り付けに工夫ができるため、食卓が賑やかになる。

③素材の味がわかりやすい!
●野菜ムース、肉ムースなどと素材ごとの味が活かせる。
●固形のため味が混ざりにくく、おいしさを感じやすい。
●食事を完食してもらえることが多く、栄養が摂りやすい。

④食べることに自信がついて気持ち前向き!
●スプーンで簡単にすくえるので口に入れやすく介助しやすい。
●ポロポロ落ちにくく、まとまりやすいので食べこぼしが少ない。
●上手に食べる(食べさせる)ことができ、食事にかかる手間や時間を軽減できる。

⑤市販品で手軽に準備、メニュー豊富に!
●レトルトや冷凍の市販品は種類も豊富。調理も手間いらず。
●市販のムース食は、家庭の味つけに変えるなどのアレンジがしやすく、調理に慣れればさまざまな料理や食材に応用することもできる。
●手作りとの併用もしやすく、家庭の状況や好みに合わせて、無理なく食事づくりの幅を広げることもできる。

learn