ムース食は障害のあるお子さんも食べられる?(その2)

ムース食は障害のあるお子さんも食べられる?(その2)

~「発達期摂食嚥下障害」と向き合うご家族へ~

監修:管理栄養士 稲山 未来 先生
制作・編集:メディバンクス株式会社

2.ムース食を取り入れるときには


市販のムース食について知っておきたいこと

ムース食には、すでに調理済みである市販品と、ご家庭で作る手作りムース食があります。市販のムース食は手軽に取り入れられるのが利点ですが、ほとんどが高齢者向けに作られた食品なので、栄養バランスや味付けが発達期のお子さんに合うかどうか見極めが必要です。 以下の項目を参考に、購入するときはパッケージや製品情報を確認するようにしましょう。

①塩分
高齢者向けに味付けがはっきりしている傾向にあり、お子さん向けには塩分が強い場合も。

②アレルゲン
特定のアレルギーがある場合は、原材料に注意。

③栄養バランス
お子さんの成長に必要なビタミンなどの栄養素が不足しないかを確認し、食事全体でバランスを。

市販のムース食を上手に取り入れるには

上手に使用することで、食べることに障害のあるお子さんの食事をサポートできるムース食。取り入れてみる際は、まず少量から始めることをおすすめします。そして、数日間は体調などの変化がないか見守りましょう。
また、体調が悪いときには無理に始めず、気分がよく、体調も整っているときにスタートするのがよいでしょう。ただし、食後に普段と違う様子(発疹、嘔吐、下痢など)が見られたらすぐに医療機関を受診してください。

市販品をアレンジしてより食べやすく

市販のムース食を買ってみたけど、味付けや、味の濃さが気になる。そのような場合は、ご家庭で調整をすることも可能です。下記にその方法をご紹介します。

①ムース食にからめてある「たれ」を取り除く、もしくは「たれ」の代わりに離乳食用の「だしあん」をかける。
②食事のすべてをムース食にするのではなく、1品から、またはトッピングや間食として部分的に取り入れる。
③不足しがちな栄養素を他の食材で補うようにして、食事の一部としてメニューに加える。

ムース食そのものをご家庭で手作り

手作りムース食は、いつもの食事と同様に、お子さんにとっても体と心の栄養になるごちそうです。ムース食をお子さん向けに手作りする場合には、だしをきかせたり、ごく少量の調味料でできるだけ素材の味を引き出すようにしてみてください。
また、食材によってはムース状にすることで味が少し変わるものもあります。きのこや青菜などはえぐみが出やすい素材ですので、気をつけましょう。

3.ムース食の導入時と導入後


「うちの子にも使える?」判断に迷ったら

食べることに障害のあるお子さんにムース食を食べさせてみたい。でも食べられなかったらどうしよう……。迷ったときは、かかりつけの小児科医や病院の管理栄養士など、専門家に相談するのが安心です。
嚥下障害がある場合は、歯科医師や言語聴覚士に依頼して、嚥下機能の評価を受けることもできます。飲み込みのどこに問題があるかがわかると、より適切な食事形態を選ぶことができます。
障害のあるお子さんの食事の仕方は、一定ではないことが多く、その日ごとに食べ方が変わったり急変することもあります。導入後には以下のような変化に気をつけて、もし当てはまる項目があれば専門家に相談しましょう。

□むせやすい、口の中に食べ物が残っている。
□楽しそうに食べていない、食欲が低下した。
□不自然な体重の増減がある。
□下痢や便秘を起こしている。
□特定の栄養素が不足している不安がある。
□今まで食べていた食事を摂らない、嫌がる。

【まとめ】

食べることに障害のあるお子さんでも、状態によってはムース食をおすすめできます。市販品を利用する場合は、味付けや栄養、アレルギーなどに注意したうえで少量からスタートし、変化がないか見守りながら、お子さんの食べる力を育て、楽しみを広げてください。

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